2022/04/13
デザイナーが会社のブランド促進活動に携わって感じた「伝える」から始めるデザイン
目次
こんにちは、まおです。
アトラスの代表が4月から代わりました。今アトラスは新しい体制で動き出しています。私は今年の3月までの2年半、他グループのメンバー1名と一緒に「ブランド委員長」としてアトラスのブランドを促進する活動(ブランド活動)を行っていました。今回はブランド委員長の1人として感じた「ブランド活動とは?」という話をデザイナー視点も交えて紹介します。
ブランド活動の概要
アトラスが考える「ブランド」
「ブランド」というと一般的に「高級ブランド」や「差別化」「ブランド戦略」といったイメージを持つかもしれませんが、アトラスでは「のれん」「看板」の意味合いとして使用しています。ブランドは戦略的に構築していくものではなく、時間をかけて徐々に信頼や信用を積み上げていくものとして考えています。
目指すこと
アトラスでは働く一人ひとりがブランドの土台「コーポレートメッセージ、ビジョン、Atlas-ism(クレド)、ミッション」に則って業務をし、アトラスのブランドを維持し続けることを大事にしています。そしてその先に、アトラスに関わる人がファンになってくれることを目指しています。その目指すものに向かう活動を「ブランド活動」と呼んでいます。
主な活動内容
活動はブランド委員長が旗振りをしていました。私たちで3代目です。年度ごとに課題や問題に感じたことを方針に落とし込んで活動しています。
活動の1つに、ブランドミーティング(通称ブラミ)がありました。金曜日の終業前の15分間、4人チームで集まり様々なテーマを元に話しました。普段の業務では接点がないメンバー同士でチームを組むようにしていたので、同じアトラスで働くメンバーの価値観を知れたり、自分には無い視点や考えに触れたりできる場でした。
話す内容はブランド委員長から方針を元にしたテーマを提示することもあれば、チームにお任せすることもありました。
ブランド活動もデザインのひとつ
2年半ブランド活動を行ってきた気づきとしては、ブランド活動も立派なデザインの1つということです。
デザインの語源はラテン語の「designare」で、「伝える」「計画を表す」「設計」という意味です。デザインには様々な種類があります。Webデザイン、プロダクトデザイン、グラフィックデザイン…。媒体は様々ですが、どれも基本は「伝える」ことだと思います。
アトラスのブランドも一人ひとりがブランドで目指すものをまず理解してもらい、それをまた新しいメンバーに伝えていくことで育っていきます。そのためには土台や目指すことを、日々「伝える」ことがとても大切です。また、課題・問題を発見し、方針を立てて活動することも「設計」と言えるので、デザインのひとつであるなと感じます。
ブランド活動の「伝える」
ブランド委員長からアトラスメンバーに何かを伝えるときは以下のような場面がありました。主に社内SNSを使ったテキストでのコミュニケーションが多かったです。
- 新メンバーがアトラスに参画したときのブランド説明
- ブランドミーティングでテーマを指定するとき
- ブランドミーティング以外での特別企画の周知
- 年度の方針発表
伝え方に共通する工夫としては、業務説明っぽくならないようにブランド委員長同士で意識していました。
例えばアトラス参画時のブランド説明は、目指していることなどを理解してもらうアトラスブランドの入口となる大切な場面です。新メンバーと初めて会話を交わす場となることが多く、新メンバーの緊張をほぐすため「○○さんは好きなブランドありますか?」と声を掛けたり、説明の大事な部分を読んでもらったりと、機械的な説明にならないようにしました。
その他の工夫の1つに、ブランドミーティングでテーマ企画を実施するときは企画名を映画の作品名から参考に付けることもしていました。当ブログでも以前とりあげた「テレワークで失われた雑談を取り戻せ / 続編」も、その中のひとつです。このときは各サービスの特徴や裏話などを話す企画だったので、映画「Back to the Future」とかけて「Back to the Feature:特徴」と銘打ちました。
クスッと楽しんでもらいたいという気持ちもありましたが、そうすることで企画の意図も伝わりやすくなり、記憶に残って思い出してもらいやすくなるのではないかと思いました。それが新しく入ったメンバーに伝えるきっかけとなれば嬉しいです。
企画終了後などには、感じたことや意見を社内SNSでコメントしてブランド活動の活気を保っていました。このような伝え方は地道かもしれませんが、メンバーの意識やアトラスの環境をも変える力に繋がるのではないかと思います。
また、伝えるのはブランド委員長からだけではなく、メンバーからもブランドミーティングで話した内容や感想を共有してもらう場面を多く作りました。伝える人が多ければ、その分多くの人に伝わったはずです。
「伝える」のその先
伝え続けることでやがてメンバーの意識や環境も変わってきます。そしてその先に初めてブランド活動で目指している、「ブランドの土台に則った業務」「アトラスに関わる人をファンにする」が実現してくるのではないかと思います。「伝える」ことはそれだけで終わりではありません。ブランド活動の基本ベースなので今後も続きます。
インダストリアルデザイナーの水戸岡鋭治さん曰く、活気ある美しい街に住む人は自分の街の環境に対して関心が高いそうです。
アトラスも同じように、活気ある美しい街であり、自分達をとりまく環境に敏感であってほしいと思います。街が美しければ、そこに住んでいる人たちは美しさを維持して次の世代に自然と「伝えたい」と思うはずです。環境作りも終わりはないのでこれからも脈々と伝われば良いと思います!
入社当初は営業とブランディングの違いもよく分からなかった私が、自分が働く会社のブランドに携わることができたことはとても貴重な経験でした。一緒にブランド委員長として支えてくれたメンバーにも感謝です。ブランド委員長を通して得た「伝える」大事さをベースに今後もデザイナーとして活動できればと思います。企業によってブランドの捉え方は様々だと思いますが、いちブランド促進に携わった者として今回の記事が参考になれば嬉しいです。
これからのアトラス
Facebookでもお知らせしましたとおり、アトラスには新しく「組織デザインチーム」が誕生しました。今後アトラスのブランドは組織デザインチームが担います。これまでのブランド活動の記憶はアトラスに残り続け、地層のように積み上がってそれがまた土台となれば良いなと思います。
私はこれからのアトラスにワクワクしています。アトラスに関わってくださる皆様も今後のアトラスにワクワクしてください!