SMOOSYの継続的な改善活動の紹介

はじめに

こんにちは、SMOOSYプロマネの浜野です。
時代が平成から令和になり早くも1ヶ月がたちますね。私は5月から2番目の子供の保育園がスタートして、朝は子どもたちを登園させてから働く生活に変わりました。
私が担当しているSMOOSYでは継続的な改善活動としてユーザビリティテストに取り組んでいます。今回はそのユーザビリティテストの内容をご紹介します。

ユーザビリティとは

ユーザビリティと聞くと「使いやすさ」のような印象がまず思い浮かぶでしょうか。国際規格であるISO 9241では、ユーザビリティを「特定のコンテキストにおいて、特定のユーザーによって、ある製品が、特定の目標を達成するために用いる際の、効果、効率、ユーザーの満足度の度合い」と定義されています。効果、効率、満足度とは以下のような観点です。ユーザビリティテストではこれらの観点を観察します。

効果
ユーザが目標を達成できるかどうか
効率
なるべく最短経路で目標を達成できるかどうか
満足度
ユーザに不快な思いをさせていないかどうか

ユーザビリティテストの目的

開発者は対象とするユーザーのことを調べてシステムを作りますが、実際にユーザーがどういうことを考え、どういう気持ちでシステムを使っているかはユーザー自身にしかわかりません。開発者の考える当たり前が、開発者でない人には当たり前でない場合もあります。ユーザーがシステムを操作するときの思考のクセを把握し、システムでやりたいことをスムーズに気持ちよく達成できるよう改善することがユーザビリティテストの目的です。

ユーザビリティテストの流れ

事前準備

テスト実施者(以下、観察者)は検証したい機能や業務からタスクを設定し、タスクごとにスタートとゴールおよび想定所要時間を決めます。そしてコンテキストとしてタスクを実行するユーザの状況や環境を設定してシナリオ化します。
例えばSMOOSYだと、パスワード再設定と会員情報の確認と変更をタスクとして設定します。これらをシナリオ化するため、「SMOOSYを新たに使うことになった学会の会員が会員マイページを使い始めるためにパスワードを再設定し、長らく確認していなかった学会に登録している自分の情報が最新か確認し、最新の正しい情報に更新することになった」というコンテキストとします。
被験者に操作してもらう環境として会議室を用意し、Webカメラとスピーカーフォンを設置します。Webカメラとスピーカーフォンは会議室外から開発者が操作の様子を観察できるようにすることと、あとで操作の様子を確認できるよう録画するために使用します。ユーザビリティテストで使用した機材とセッティングの様子は後ほど紹介します。
準備ができたら、想定しているユーザーに近い属性の被験者を選定して協力を依頼します。

実施

被験者を一人ずつ会議室に招いて検証の注意事項を説明してから検証を開始します。注意事項は以下の2点です。

  • タスク実行中の操作に関する質問は一切できない
  • 意識的に思考発話をする

ユーザーが普段システムを使う環境では周囲に相談者はおらず、独力でタスクを完了できるようにするための課題を見つけたいので、操作中は一切の質問を受け付けないようにします。思考発話とは、その時に考えていることや感じたことを声に出すことです。被験者が考えていることや感じていることを声に出してもらうことで、観察者はユーザーが何に困っているのか、どういう気持ちなのかを知り、改善策を考えることができます。観察者は被験者の操作中にさきほど『ユーザビリティとは』であげた「効果」「効率」「満足度」の観点を観察し、気づいたことやユーザーの発言を記録します。
今回の検証では思考発話が上手な被験者は「あれ、ここら辺から変更画面に行けそうなんだけどリンクがない。。。」のように声を出してくれたのですが、操作中に思考発話が少なかった人が結構いました。なので、シナリオが一通り終わった後に分かりにくかった箇所や不満に感じたことがなかったか質問もしました。

分析

検証終了後に、ユーザーから収集した課題を開発メンバに展開し、課題の対応策を検討します。また、検証方法についても振り返りをして、次回に活かせるように手順に反映していきます。

環境と機材

今回のユーザビリティテストで使用した機材は以下のとおりです。

場所 6名用会議室
ディスプレイ 60インチAQUOS ※会議室備え付け
ビデオ会議サービス Zoom
Webカメラ GROWFAST FullHD ウェブカメラ、The ZOOM Q4
スピーカーフォン YAMAHA YVC-300

被験者の操作するPCは60インチAQUOSにHDMIで接続してミラーリングで同じ画面を映し、Webカメラは60インチAQUOSに映った操作の様子を録画するように設置しました。

ユーザビリティテスト風景

ユーザビリティテストのふりかえり

ユーザビリティテストの終了後にテストの進め方の振り返りをしています。学会に所属する会員の人が操作する機能を検証した際に、被験者の人は自分が会員なのか入会希望者なのかよく分かっていない反応を示していた人がいました。テストを開始する前に、自分が何者でどういう状況で何をしなくてはいけないのか、シナリオのコンテキストを完全に理解できるまで丁寧に説明するようにやり方を見直しています。
また思考発話が得意な人とそうでない人がいるので、発話が少ないと感じた時点で観察者が発話を促すなど、意識的に声を出してもらう工夫が必要だと感じています。現状はすべての操作が終わったあとに被験者に質問することで観察できなかったことを拾うよう対処しています。

これからも改善は続く

継続的な改善活動として、ユーザビリティテストをご紹介しました。システムは作って終わりではないので、これからも継続的に改善して永く使い続けたくなるシステムに育てていきます。SMOOSYのユーザビリティテストにご協力いただける学会事務局の方、会員の方がいらっしゃいましたら、お近くの担当者またはアトラスサイトのお問い合わせフォームでお知らせください。